プラスアートのコラムについて
プラスアートのコラムでは、アートをもっと身近に感じてもらえるような記事をお届けしています。季節ごとにおすすめの作家を紹介したり、アート初心者の方にもわかりやすく解説したりと、アートの魅力を多角的に発信。日常の中に自然とアートが寄り添うような、そんなヒントを見つけていただけるような内容を目指しています。ぜひ、アートの世界を気軽に楽しんでください。
目次
はじめに
「油絵って敷居が高そう…」
「そもそもどんな技法なの?」
油絵にはさまざまなスタイルがあり、初心者でも楽しめる作品がたくさんあります。
本記事では、油絵の基本的な魅力や技法、おすすめ作品を分かりやすく解説します!

油絵の魅力とは?
油絵は、絵の具に油を混ぜて描く技法で、色の深みや重厚感、奥行きのある表現が特徴です。
油絵具は乾燥が遅いため、じっくりと描き込みができ、繊細な色の変化や質感を表現するのに適しています!伝統的な絵画から現代アートまで、多彩な表現を生み出します。
また、適切に保管すれば、何百年も美しさを保つこともできます!

油絵の詳しい技法解説!
グレーズ(Glazing) – 透明な色の層を重ねる
薄く溶いた絵の具を何層にも重ね、光の透過を活かした深みのある色彩を生み出します。
半透明な色を重ねることで、下に塗った色を生かすことができます!

インパスト(Impasto) – 厚塗りで立体感を出す
筆やナイフを使って、絵の具を厚く塗り重ねる手法です!ダイナミックな表現が特徴で、ゴッホの作品などが有名です。立体感が生まれるため、作品に影ができ、絵具の素材感・物質感をより強く感じることができます!

アラ・プリマ(Alla Prima) – 一気に仕上げる即興的な技法
キャンバス上で色を混ぜながら短時間で仕上げる手法です!柔らかく瑞々しい表現が可能で、奔放なタッチと即興的な制作がもたらす魅力があります。

油絵の名作を楽しもう!
世界的に有名な作品をご紹介します。重厚な質感や豊かな色彩が生み出す奥行きに注目しながら、巨匠たちの名作を楽しんでみましょう!
フィンセント・ファン・ゴッホ《星月夜》

制作年:1889年
所蔵:ニューヨーク近代美術館(MoMA)
ゴッホの代表作であり、力強い筆致と渦巻くような空の表現が印象的な《星月夜》。短いタッチの油絵の具を何層にも重ねる「インパクト」の手法で、幻想的な夜空の動きを表現しています。ゴッホの心情が反映されたと言われるこの作品は、見る者の感情を揺さぶる魅力を持っています。
レオナルド・ダ・ヴィンチ《モナ・リザ》

制作年:1503年〜1506年(推定)
所蔵:ルーヴル美術館
「世界で最も有名な絵画」とも称される《モナ・リザ》は、油絵の技法「グレーズ」を用いた繊細なグラデーションが特徴。背景の風景やモナ・リザの微笑みが絶妙な陰影で描かれ、ミステリアスな魅力を放っています。
クロード・モネ《印象・日の出》

制作年:1872年
所蔵:マルモッタン・モネ美術館
印象派の名前の由来となったこの作品は、柔らかな光の表現が特徴。モネは油絵の具を薄く塗り重ねることで、空気の揺らぎや水面の反射を巧みに描きました。油絵ならではの質感が生み出す光の効果は、まるで朝の海の中にいるような感覚を与えてくれます。
まとめ
油絵は、色の深みや重厚感、質感の表現に優れた魅力的な技法です。
- グレーズ で透明感を生かした色彩を生み出し、
- インパスト で立体感のあるダイナミックな表現を楽しみ、
- アラ・プリマ で即興的なタッチの躍動感を感じる
といったさまざまな技法を駆使することで、多彩な表現が可能になります。
また、ゴッホの《星月夜》やダ・ヴィンチの《モナ・リザ》、モネの《印象・日の出》など、時代を超えて愛される名作も油絵の魅力を存分に伝えています。
「なんとなく敷居が高そう…」と思っていた人も、この記事を通して油絵の奥深い世界を少しでも身近に感じてもらえたら嬉しいです。
これを機に、ぜひお気に入りの油絵作品を見つけてみてください!
あなたの空間に、アートをプラスしてみませんか?
▶ 公式サイト:プラスアート
▶ONLINE SHOP
執筆者はこの人!

夏寧
アートやインテリア、音楽が好き。
美術大学でメディアアートを学び、プラスアートギャラリーでの勤務や作品制作を経験。好きなものを楽しむ視点で、アートのある暮らしを提案します!