プラスアートのコラムについて
プラスアートのコラムでは、アートをもっと身近に感じてもらえるような記事をお届けしています。季節ごとにおすすめの作家を紹介したり、アート初心者の方にもわかりやすく解説したりと、アートの魅力を多角的に発信。日常の中に自然とアートが寄り添うような、そんなヒントを見つけていただけるような内容を目指しています。ぜひ、アートの世界を気軽に楽しんでください。
目次
はじめに
「日本画で使う絵の具は普通の絵の具とどう違うの?」
「そもそも日本画と呼ばれる作品ってどんなもの?」
日本画は、自然の素材から作られた「岩絵具」や「和紙」を使って描かれる、繊細で美しい表現が魅力のアートです。
実は、昔ながらの伝統技法だけでなく、現代風にアレンジした作品もたくさんあるんです!
この記事では、日本画の特徴や魅力、初心者でも楽しめるポイントをわかりやすく解説します。
日本画の世界をのぞいてみましょう!

天然素材の絵の具って?

日本画は、伝統的な技法と天然素材を使って描かれる絵画です。
和紙や絹に、岩絵具や胡粉(貝殻の粉)を膠(にかわ)で溶いた絵具を使い、
独特の風合いや深みのある色彩を生み出します。
まるで宝石を砕いたような輝きがあり、光を受ける角度で表情が変わるのも魅力のひとつ。
一般的な絵の具とは違い、粒子が粗いため、キャンバスではなく和紙や絹に定着させて使います。
岩絵具だからこそ生まれる、深みのある色彩と独特の風合い。これこそが、日本画ならではの魅力なのです!
繊細な筆遣いが生み出す日本画の魅力!
日本画は、一本一本の線や色の重なりがとても繊細。
毛筆を使い、ゆっくりと絵の具を重ねることで、柔らかく奥行きのある表現が生まれます。
たらし込み
絵具を水とともににじませ、ぼかしや独特の風合いを生み出す技法。

描き起こし
岩絵具を何度も塗り重ね、立体的な質感を出す技法。

金箔・銀箔の使用
金や銀の箔を背景や装飾に取り入れ、華やかさを演出。

時代を超えて愛される日本画の名作
世界的に有名な作品をご紹介します。力強い線と優しい色のにじみが共存する日本画。
その独特の魅力を、ぜひじっくり味わってみてください!
横山大観《無我》

制作年:1897年
所蔵:東京国立博物館
日本画の巨匠・横山大観の代表作。たらし込みの技法を使い、淡く幻想的な雰囲気を演出。
葛飾北斎《富嶽三十六景》

制作年:1831年頃(推定)
所蔵:大英博物館、メトロポリタン美術館など(複数の版が存在)
版画で知られる北斎も、日本画の技法を活かした作品を多く残しました。特に『富嶽三十六景』は、日本画の持つシンプルで力強い表現が魅力。
日本画をもっと身近に!
初心者の方でも、日本画をもっと気軽に楽しめる方法をご紹介します!
美術館や展覧会で実物を鑑賞する
やはり本物を間近で見るのが一番!
絵の具の質感や筆の流れ、細かな表現は実物ならではの感動があります。
初心者向けの解説ツアーや音声ガイドがある美術館も多いので、ぜひ活用してみましょう!
日本画のポスターや画集を飾る
気に入った作品をポスターや複製画で手元に置くのもおすすめ。
自宅のインテリアに取り入れれば、日常の中でじっくり味わえます!
最近では、日本画をモチーフにしたデザインの雑貨やポストカードも豊富にあります。
日本画とデジタルアートの融合
近年では、日本画の技法をデジタルで再現し、新たな表現に挑戦するアーティストも増えています。
特に、アニメやゲームのビジュアルデザインに日本画の影響を取り入れた作品も多く、日本画の美意識が世界中で再評価されています。
まとめ
日本画は、天然の岩絵具や和紙を使い、繊細な筆遣いで描かれる独特の表現が魅力の芸術です。
昔ながらの技法を受け継ぎながらも、新しい表現やデジタル技術との融合により、現代でも多くの人々を魅了し続けています。
美術館で実物を鑑賞したり、お気に入りの作品をポスターや画集で楽しんだりすることで、日本画をもっと身近に感じることができます。
伝統と革新が共存する日本画の世界。ぜひ一歩踏み込んで、その奥深い魅力を味わってみてください!
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執筆者はこの人!

夏寧
アートやインテリア、音楽が好き。
美術大学でメディアアートを学び、プラスアートギャラリーでの勤務や作品制作を経験。好きなものを楽しむ視点で、アートのある暮らしを提案します!